カカオ農園からIoTへ。一次産業を丸ごとデジタルで抱きとめる仕事

アグリ&フード

畑のぬかるみから始まるDXの仕事

シーポイントの一次産業DXは、エアコンの効いた会議室ではなく、泥だらけの畑や蒸し暑い発酵小屋から始まります。高温多湿でWi-Fiも不安定、タブレットの画面は日差しで見えにくい。作業を担うのは、IT用語より土や苗に詳しい生産者たちです。職務としてあなたが向き合うのは、「仕様書に書いてある理想のフロー」ではなく、「今日は大雨だからこの工程は無理」といったリアルな制約。現場を歩き、作業手順を一緒に分解しながら、「これなら毎日続けられる仕組み」に作り替えていくところから、すべてのプロジェクトが動き出します。

カカオ農園をまるごと“見える化”するシステムづくり

ベトナムの自社カカオ農園では、あなたの仕事がそのまま「おいしさ」と「信用」になります。発酵槽に入ったカカオの温度や湿度をセンサーで取り込み、スマホで発酵カーブを確認できるようにしたり、収穫ロットごとに「いつ・どの区画で・誰が収穫したか」を追えるトレーサビリティを設計したり。具体的な業務としては、現地スタッフと対話しながら要件を整理し、Webダッシュボードやモバイルアプリをディレクションし、テストを重ねて運用フローに組み込んでいきます。職人の「なんとなく今日は良い感じ」を、数値とログに変えて残していく仕事です。

“ちゃんと使われる”仕組みを最後までつくり切る

私たちがこだわるのは「リリースした後も、現場で使い続けられているか」。そのため、職務範囲にはUI/UXや日々のオペレーション設計も含まれます。たとえば、収穫記録は難しいフォームではなく、片手でポチポチ押せるボタン入力にする。農家さんが慣れているメッセンジャーアプリと連携して、写真を送るだけでデータ登録できるようにする。あなたには、こうした工夫を現場の声から拾い上げ、開発メンバーとすり合わせ、改善サイクルをまわしていく役割が求められます。紙のメモとスマホアプリが自然に共存する落としどころを、一緒に探していくポジションです。

フェアトレードと環境配慮をビジネスに落とし込む

この仕事は、単に「便利になりました」で終わりません。集めたデータを基に収量や品質を見える化し、適正な価格での買い取りやボーナス設計に反映していくことで、フェアトレードやエシカルな取引の土台をつくっていきます。また、農薬や肥料の使用量、樹木の本数といった情報を管理し、アグロフォレストリーなど環境にやさしい栽培方法の国際認証にもつなげていきます。あなたのPL管理や事業設計のスキルは、「SDGs的に良さそう」なスローガンを、ちゃんと利益が出る仕組みに変えるところで発揮されます。社会的意義とビジネスを同じテーブルに乗せる役割です。

現場に飛び込みたい人に向いているポジション

このポジションは、オフィスにこもって要件定義書だけを書くスタイルとは少し違います。長靴を履いて畑に入り、汗をかきながら生産者と一緒にスマホ画面をのぞき込む。日本とベトナムをオンラインでつなぎ、時には現地に飛んで、ことばや文化の違いごとプロジェクトをまとめていく。そんな動き方が日常になります。求めているのは、「技術を使って、目の前の誰かの仕事や暮らしを良くしたい」という素直な動機を持ち、わからないことも楽しみながら学べる人。地方発グローバルな現場で、一次産業とテクノロジーの両方にまたがって挑戦したい方には、たまらなくおもしろい職務内容だと思います。

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